今日の午後、突然バスに乗りたくなりました。しばらく前に長女とんぼ(3歳)が「バスに乗りたい」と言っていて「いいよ!また今度一緒に乗ろう!」と約束したのを思い出したのです。家では移動はいつも車なのでめったにバスに乗る機会はありません。思いたったが吉日!とばかりに幼稚園から帰ったばかりのとんぼに向かって私は叫びました。
「とんぼー!今からバスに乗りに行こう!」
とんぼは「ヤッター!」と大喜びでした。よっしゃ!好感触!私は場を盛り上げるために更に続けました。「今日はさ、とんぼとかぶととママの3人で秘密の冒険に行こうと思うんだよ。一緒に来てくれるかね?」「うんっ!!」とんぼは目を輝かせて答えてくれました。こうして私達は秘密の冒険に出ることになったのでした。ちょうど今日は車で30分くらいのところに用事があったので、かぶと(次女・1歳)をおんぶしてとんぼと3人で出かけることにしました。
まずは家からバス停まで歩きます。とんぼは「秘密」が大変気に入ったらしく何度も何度も「ないしょのぼうけんなんだよね!」と繰り返していました。とんぼの期待を裏切るわけには行かないので、秘密の冒険らしく今まで通ったことのない道を通ったり、「ここの道はどこに出るんだろう?ああっ!道が分かれている!どっちに行こうか・・・!」なんて演技をしながらなんとかバス停にたどりつきました。バス停はいつも行くドラッグストアの横にあるので「あれー。ここにでちゃったのかー!」ととんぼに言われてしまいましたが、それはまあご愛嬌です。
それからバス停で5分ほど待ってバスに乗りました。バスの乗客は私達だけで、とんぼはやや緊張した面持ちで神妙に座っていましたが、慣れて来ると一緒に景色を見たりバスの中を珍しげに見回したりと楽しそうにしていました。やがてバスは駅に着きました。目的地までバスで行くことも出来るのですが、せっかく駅まで来たのでバスを降りて電車に乗ることにしました。かなり遠回りになりますがそのほうが冒険らしいと思ったのです。
駅に着くとまず一緒に切符を買いました。とんぼが「わたしがきっぷをもつから!」と言い張ったので「これをなくすと電車に乗れないからね。大事に持っててね!」と重々しく言いながら渡したところ、かなり真剣にポケットにしまってポケットの上から切符の感触を確かめていました。感じとしては「探検隊の隊長が隊員に重要任務を任せた」・・・というところです。
電車は一駅だけですが、一番前の車両で運転手さんの姿を見たり、窓から流れる景色を見たりとこれもまた楽しく過ごしました。そして駅からはまた歩きです。途中で大福の買い食いをしたり公園を見つけてすべりだいで遊んだりしてやっと目的地に着いた時には私もとんぼもへとへとでした。それもそのはず、車で30分の距離をバスと電車と徒歩で2時間半もかけてしまったのですから。でもかなり冒険気分が味わえて良かったです!正直またやりたい・・・と言うほどの気力は残っていませんが、とんぼがとても喜んでいたのでセカンドアタックのために鋭気を養っておこうと思います。
で、この「秘密の冒険」の目的は何だったのかって話ですが、お鍋のフタを落として割っちゃったのでフタを買いにいったんです。こんな大冒険の目的にしてはあまりにも情けないので秘密のままにしておこうかとも思ったのですが・・・。そして結局ガラスのフタは買いませんでした。疲れきった私には重い荷物を持つ気力がまるでなかったので。
何しに行ったんだ?なんて、どうか言わないで下さい・・・。
PR