※NHKの子ども向け番組「からだであそぼ」に「かぶきたいそう」というコーナーがあります。
市川染五郎さんが扮する「かぶきもの」が歌って踊る楽しいコーナーです。
「かぶきもの」の存在を知ってしまったとんぼは、
「かぶきもの」がTVに出るたびに私に助けを求めるようになりました。
ある晩のことでした。その日私はなかなか寝ようとしないとんぼに、
早く寝るように注意をしていました。
とんぼ:(おもちゃで遊んでいる)
私:とんぼ。もう遊ぶのやめて早く寝ようよー。
とんぼ:やだ。まだ遊ぶー。
私:早く寝ないと朝起きられないよ。幼稚園いけなくなっちゃうよ。
お友達と遊べなくなっちゃうけど、いいの?
とんぼ:やだー。(といいながらも遊び続けている)
私:もう子どもは寝る時間だよ。
夜になったら子どもは寝なきゃいけないんだよっ!
大きくなれないよっ!いいの!?
とんぼ:んんー。やだー。(新しくおもちゃを出そうとする)
私:もう!!何でもいいから寝なさーーーーーいっ!!(どっかーん)
とんぼ:んー・・・。(でもまだ遊びたそう)
私:かぶきものがくるよっ。(ぼそっと)
ぴたっ
とんぼの動きが止まりました。明らかに動揺しています。
私は重々しい口調で続けました。
私:夜子どもがいつまでも起きてるとねえ、かぶきものが来るんだよ。
子どもをさらって行っちゃうんだよ。
とんぼ:・・・・・・・!
私:とんぼが連れて行かれちゃったらママ泣いちゃうよ・・・(と、泣くフリ)
とんぼ:かぶきもの・・・、いやだ!!
私:そうだよね。じゃ、早く寝ないとね・・・。
(ハッ)今何か聞こえなかった??
とんぼ:・・・聞こえた!
私:きっとかぶきものが起きている子どもを探しにきたんだよ!
よし、ママちょっと見てくるからね!(玄関を開けて)
いる!いるよ!!とんぼ、さあ、早くおふとんへ行こう!
とんぼ:うん!!
こうしてとんぼはものすごいスピードでおふとんにもぐりこんだのでした。
それからは、たびたびこの地区にかぶきものが現われるようになりました。
時には「ピンポーン」とチャイムを鳴らしたり、
また時には窓からのぞいたりすることもありました。
そしてそのたびにとんぼはふとんへすっ飛んでいくのでありました。
でも、本当はこんなことばかりじゃいけないんですよね。
脅してばかりっていうのはどうかと思いますし、
とんぼにも染五郎さんにも申し訳ないですし。
ですから私は心に決めました。
かぶきものを呼ぶのは週2回まで!
頑張ります。
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